瓦屋根の修理方法と費用｜部分補修や葺き替え工事の相場も説明
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瓦屋根の修理方法と費用｜部分補修や葺き替え工事の相場も説明
瓦屋根の寿命とは？
他の屋根材とは違う特徴がある瓦屋根。瓦屋根は、瓦と屋根の下地の間に微小な空間があるため、外部の熱が室内に伝わりにくく、夏は室内が涼しく、冬は結露が少ないことが特徴です。また、瓦は焼かれているため、紫外線に強く、色あせや劣化が少ないというメリットもあります。瓦がヒビや割れても、部分的な交換が可能でメンテナンスが簡単です。
一方で、自然災害には弱く、台風や地震では瓦が落下する危険性があり、瓦の重さが建物に負担をかけることもあります。
瓦屋根の耐久性・耐用年数
瓦と言っても一概に全てが同じ物では無く、材質によって異なります。今回は、「粘土瓦」「セメント瓦」の耐用年数について説明します。
和瓦・洋瓦（粘土瓦）
「粘土瓦」、または日本瓦とも呼ばれる屋根材は、非常に耐久性が高く、特に日本の伝統的な家屋でよく使用されています。粘土瓦の優れた特長の一つはその長寿命で、通常、50〜100年もの寿命が期待されます。粘土瓦は、粘土を瓦の形に成形し、高温の窯で焼成して作られます。粘土瓦には、釉薬を塗ってツヤが出る「陶器瓦」と、釉薬を使用せずにそのまま焼成する「いぶし瓦」の二つの種類があります。
粘土瓦は、他の屋根材に比べて工事費用が高くつくことがありますが、その分、優れた断熱性と遮音性を提供します。ただし、粘土瓦は比較的重いため、地震時に揺れやすいという課題がありました。しかし、最近では軽量瓦の開発が進み、その人気が高まっています。
セメント瓦
「セメント瓦」とは、セメントやコンクリートで作られた瓦のことです。寿命は30〜40年と粘土瓦よりも短いものの耐久性は高く、また焼き上げる工程がいらないセメント瓦の工事費用は、粘土瓦よりも抑えられるため人気を集めています。
和風建築にも洋風建築にも合うおしゃれな瓦屋根にしたいならセメント瓦がおすすめです。ただ、表面に施された塗装がはがれると、ひび割れや欠けが起こりやすくなってしまいます。そのままの状態で放置すると雨漏りの原因になるので、セメント瓦は定期的に塗装をやり直すなどのメンテナンスが必要です。
瓦屋根の寿命を延ばす方法
メンテナンス材質ごとの寿命を理解することで、瓦屋根の寿命を延ばし長持ちさせることが可能になることもあります。
瓦屋根の修理方法の種類と費用
主な瓦屋根の修理方法を解説します。
屋根修理の種類と選び方
まずは、屋根修理の主な方法を説明し、参考にしましょう。
・ 古くなった屋根材をすべて取り外し、新しい材料で屋根全体を新しく葺き直す作業
・ 屋根全体が劣化している場合や大規模な修理が必要なときに最適
・ 一部の古くなった屋树材を交換し、部分的に修理する方法
・ 一部の屋树材が劣化しているが、全体がまだ健全な場合に最適
・ 既存の屋树の上に新しい屋树材を設置する方法
・ 既存の屋树をそのままにし、上から被せるイメージ
・ 既存の屋树に重要な損傷がない場合や、費用を抑えつつ効果的な修理が必要な場合に最適
・ 特定の部分に焦点を当てて修理する方法
・ 一部の瓦や部材を交換
・ 特定の箇所に損傷や劣化がある場合に最適
屋根の全体の補修が必要の場合は、「葺き替え工事」や「カバー工法」を選択し、部分的に補修が必要なら「葺き直し」「部分補修」を選択することがオススメです。しかし、瓦屋根は重量が大きいため、屋根を上から重ねるというカバー工法には向いていないため、全体的な修繕は葺き替え工事がほとんどです。
瓦屋根の修理はDIYできるの？
屋根専門業者としては、DIYは不可能ではありませんが、高所の作業で危険が伴うため、勧めることはできません。専門のプロでもケガをすることもあるような、危険な作業です。
瓦屋根のDIY修理を行う際には、安全が最優先です。必ず足場をしっかりと組む場所をつくり、安定した場所を確保しましょう。高所から工具などを誤って落とすことは非常に危険です。作業中に腰に巻く道具入れを使って、必要な工具を手元に置いておくことも重要です。安全対策を徹底し、怪我や事故を予防しましょう。
屋根瓦の部分補修とリフォームの費用
部分的な修理で良い場合には、こちらの相場を確認してみましょう。
葺き替えの場合は、葺き替えしたい屋根材によって、相場が異なってきます。
まずは、瓦屋根を葺き替えする場合に必須でかかる料金を説明します。
新しい屋根材の主な費用はこちらから確認できます。
また、屋根の点検で本来なら部分補修でも良かったはずでも、葺き替え工事を要求してくる業者もあります。3社以上の見積りをもらい、比較してから屋根修理業者を決定しましょう。
瓦屋根の修理の流れと注意点
瓦の浮きや瓦の破損、瓦屋根からの雨漏りが発生した場合、まずは瓦屋根業者に見積りをお願いすることになります。瓦屋根の修理を行う場合、屋根業者ではなく、専門瓦屋根業者にお願いするようにしましょう。
瓦屋根の修理で必要な作業
瓦屋根の修理で必要な作業は「屋根瓦の部分補修とリフォームの費用」にて説明した通り、部分修理の場合は、部分的な修理の項目、全体的な修理（葺き替え）の場合は「既存の瓦屋根の撤去」「 足場費用」「防水シート費用」「その他諸経費 」となります。
瓦屋根修理の見積もりの取り方
何の修理を行い、その修理にどのくらいの費用がかかるのか、確認することが大切です。複雑な内容で見積書を作成し、わからない内容の場合が特に良くない状況です。1項目ごとしっかりと内容を把握し、金額と施工内容を把握してから契約しましょう。
瓦屋根の修理時のトラブルと対策
まずは実際に起きたトラブルをご紹介します。屋根修理のトラブルは後を絶ちません。「無料で点検できる」「火災保険が使える」「保険金がもらえる」などといった勧誘や突然訪ねてくる訪問営業などはより一層気を付けるようにしましょう。
屋根修理トラブル(点検商法)
近所で工事をしているという屋根の修理業者から、「お宅の屋根瓦が外れているのが見えた」と言われ、点検をお願いした。作業終了後「瓦が浮いている。このままだと雨漏りするので屋根全体を工事したほうがいい」と言われ慌ててしまい、高額な工事の契約をしたが、契約を急ぎすぎた気がする。クーリング・オフしたい。
自宅に訪ねてきた事業者に「火災保険を利用すれば無料で屋根工事ができる。火災保険の申請手続きを代行する。」と勧誘された。無料で屋根工事ができるという話にひかれて屋根の写真撮影や火災保険の申請代行を依頼したが、信用できるか心配になった。解約すると言ったら高額な解約金を請求された。
引用：荒川区｜屋根修理トラブル(点検商法)
まとめ
瓦屋根修理する際の、修理方法、おおよその相場、契約時のトラブルなどを解説しました。正しい業者と契約し、瓦屋根を維持、メンテナンス、修理をするようにしましょう。