屋根修理のカバー工法|失敗回避のため、費用やメリットなど徹底解説!

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屋根修理のカバー工法|失敗回避のため、費用やメリットなど徹底解説!

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2023/01/07 屋根修理のカバー工法|失敗回避のため、費用やメリットなど徹底解説!

屋根修理のカバー工法|失敗回避のため、費用やメリットなど徹底解説!

 
「屋根修理を考えているのだけど、どういう方法があるんだろう」

 
屋根の修理は、専門的な工事になるため、どういう方法があるのか、どの方法が適しているのかなど、詳しい部分については知らないという方が多いです。

 
そこで今回は、屋根修理の方法の1つである「カバー工法」について、工事において失敗がないように、費用やメリットについて解説していきます。

 
屋根修理の方法を検討中の方は、是非参考にしてみてください。

 

〜この記事を書いた人〜

 
「屋根にお金をかけるのはこれで最後」をモットーに、「妥協のない施工品質と技術力」を最もな強みとして、お客様第一で頑張る千歳瓦店を応援する住宅ライターの直筆です。

 
工務店で6年間住宅設計・積算を経験し、住宅ライターとして起業。外壁診断士・宅建士・FP2級の資格を活かし、リフォーム業界を中心に活動中です。

 
※この記事は8分で読むことができます。

 

屋根修理カバー工法とは?

屋根修理カバー工法とは?

 
屋根修理におけるカバー工法は、既存の屋根材を撤去せず、下地処理や補修をした上で、新しい屋根材を重ねる工事方法です。

 
主に、部分補修や塗装によるメンテナンスをしても、同様かそれ以上の劣化症状が発生し、屋根の修理が必要になる場合に採用されます。

 
詳しいメリットは後ほど解説しますが、葺き替えよりも費用を抑えられたり、工期を短縮できたりと、魅力が多い修理方法となるため、人気の方法でもあるのが特徴です。

 

屋根修理カバー工法3つの注意ポイント

屋根修理カバー工法3つの注意ポイント

 
屋根修理において、カバー工法を採用する前に確認しておきたい「注意ポイント」は、次の3つです。

 

①雨漏りが起きている場合、カバー工法が採用できない
②屋根下地の交換ができない
③施工できない屋根がある

 
以下では、3つの注意ポイントについて、詳しく解説していきます。

 

①雨漏りが起きている場合、カバー工法が採用できない

①雨漏りが起きている場合、カバー工法が採用できない

 
1つ目は「雨漏りが起きている」場合は、カバー工法が採用できない点です。

 
屋根から雨漏りが起きているのなら、屋根下地や骨組み(木材)など内側部分が濡れて、腐食している可能性があります。

 
カバー工法では、既存の屋根材の上に、新しい屋根材を施工するため、屋根下地や骨組みの交換・補修ができません。

 
雨漏りがあるのにカバー工法を採用すると、建物が受けた雨漏りのダメージにフタをすることになるので、木材の腐食によるシロアリ被害や新たな雨漏りが起きる可能性が高いです。

 

②屋根下地の交換ができない

2つ目は「下地が交換できない」という点です。

 
カバー工法は、新しい屋根材を重ねるため、屋根下地の交換ができません。

 
屋根下地の耐用年数は、一般的に20年程度です。

 
すでに耐用年数を過ぎている場合や、屋根材の劣化によって屋根下地までダメージを受けている場合は、そのままカバー工法をすると、腐食などの劣化が進んでいきます。

 
シロアリなどの害虫や、カビの発生の原因になり、建物の寿命が短くなってしまうので、屋根下地の状態まで確認した上で、カバー工法を採用しましょう。

 

③施工できない屋根がある

③施工できない屋根がある

 
3つ目は「施工できない屋根がある」ことです。

 
カバー工法は、凹凸がある瓦屋根には施工できません。

 

・金属
・化粧スレート(コロニアルやカラーベストなど)
・アスファルトシングル

 
これらの屋根であれば基本的には施工できますが、雨漏りが起きていたり、下地の交換が必要だったりする場合は、施工できないので、

 
一度専門のプロに状態を確認してもらった上で、カバー工法を採用するか判断しましょう。

 

屋根修理カバー工法のメリット

屋根修理カバー工法のメリット

 
屋根修理におけるカバー工法のメリットは、以下の通りです。

 

・屋根の撤去費用・廃材処分費用がかからない
・屋根の断熱性・防音性・防水性が高まる
・アスベストが飛散しにくい
・屋根修理の工期が短く済む

 
以下より、メリットについて詳しく解説していきます。

 

屋根の撤去費用・廃材処分費用がかからない

屋根の撤去費用・廃材処分費用がかからない

 
カバー工法は、既存の屋根を撤去せずに、そのまま利用する屋根修理の方法なので「撤去費用・廃材処分費用」がかかりません。

 
撤去や処分をおこなう職人の作業費用もカットできるため、葺き替えよりも費用を抑えられます。

 
少しでも費用を抑えて屋根を修理したい方に、多く選ばれている方法です。

 

屋根の断熱性・防音性・防水性が高まる

既存の屋根材に重ねて新しい屋根材を施工することで、屋根材が二重になり、屋根の「断熱性・防音性・防水性」が高まります。

 
特に「屋根の雨音がうるさくて、2階の寝室ではあまり寝られない」など、屋根からの音で悩んでいる場合は、カバー工法が対策の1つとして有効です。

 
防音のための断熱材や遮音材を屋根内部に入れるのは、一度内装材や屋根材を撤去する必要があるので、

 
撤去作業をせずに防音性を高められるのは、コストパフォーマンスが良いと言えます。

 

アスベストが飛散しにくい

アスベストが飛散しにくい

 
既存の屋根材にアスベストが含まれていた場合、撤去作業が必要な葺き替えでは、工事費用に追加でアスベスト処理費用が必要です。

 
一方、カバー工法では既存の屋根材を撤去しないため、アスベストの飛散リスクが低く、処理費用も必要ありません。

 
アスベストは、吸い込んでしまった場合、肺がんなどの病気の原因となる可能性の高いものとして、現在は使用を禁止されている危険なものです。

 
そんな危険なものを飛散させるリスクが低いカバー工法は、安全な屋根修理方法であると言えます。

 

屋根修理の工期が短く済む

カバー工法は、既存の屋根材の補修をした後、防水シート(ルーフィング)を施工し、新しい屋根材を重ねていくため、葺き替えよりも工事期間が短く済みます。

 
屋根の修理工事は、機械で打ち込む音や、屋根を移動する音など、大きな音が出る場面が多い上に、人やトラックの出入りもあり、近所への配慮が欠かせません。

 
1日でも早く工事を終えられることで、お客様だけでなく、近所へのご迷惑を最小限にとどめられます。

 

屋根修理カバー工法のデメリット

屋根修理カバー工法のデメリット

 
屋根修理カバー工法のデメリットは、以下の通りです。

 

・屋根全体が重くなる
・劣化が激しい場合はトラブルの元になる

 
以下より、デメリットについて詳しく解説していきます。

 

屋根全体が重くなる

カバー工法は、既存の屋根材に新しい屋根材を重ねるため、工事をおこなう前よりも屋根全体が重くなります。

 
そのため、軽い金属製の屋根材を採用し、少しでも重みが加わるのを軽減するのがおすすめです。

 

劣化が激しい場合はトラブルの元になる

既存の屋根材や屋根下地の劣化が激しい場合は、カバー工法は向いていません。

 
そのまま新しい屋根材を重ねるカバー工法をおこなってしまうと、雨漏りや木材や合板の腐食を放置することになり、トラブルの元になります。

 
後々、シロアリによる被害などが起こり、建物全体の寿命を縮めることになってしまう恐れもあるため、細かい部分まで劣化がないかのチェックが必要です。

 

屋根修理カバー工法と屋根葺き替えとの違い

屋根修理カバー工法と屋根葺き替えとの違い

 
屋根修理における「カバー工法」と「屋根葺き替え」の違いは、以下の通りです。

 

・新しい屋根材に葺き替える施工方法
・カバー工法より葺き替えが適しているケース

 
以下より、違いについて詳しく解説していきます。

 

新しい屋根材に葺き替える施工方法

カバー工法と葺き替えの大きな違いは「施工方法」にあります。

 
それぞれの施工方法の特徴をまとめた表が下記です。

 

カバー工法 ・既存の屋根材は撤去しない
・防水シートを施工し、新しい屋根材を重ねる
葺き替え ・既存の屋根材を撤去する
・屋根下地や防水シートを含めて交換できる


 
新しい屋根材を使うことには変わりありませんが、既存の屋根材を撤去する葺き替えに対し、カバー工法は撤去をしません。

 
つまり「既存の屋根材を撤去する必要があるか」で、どちらを採用するかを決める必要があるということです。

 
それぞれの採用すべき状態については、以下「カバー工法より葺き替えが適しているケース」で詳しく解説していきます。

 

カバー工法より葺き替えが適しているケース

カバー工法より葺き替えが適しているケース

 
カバー工法より葺き替えが適しているケースは、以下の通りです。

 

・雨漏りが発生している
・屋根下地や防水シートを交換する必要がある
・屋根材が瓦
・カバー工法を1回施工済み

 
デメリットでお伝えしてきた通り、雨漏りが起きている場合や屋根下地・防水シートを交換する必要がある場合、屋根材がカバー工法を採用できない瓦である場合は、葺き替えの方が適しています。

 
その他、すでにカバー工法を1回施工している場合は、同じ屋根に2回のカバー工法を施工できないため、採用できません。

 
カバー工法を施工するのが2回目だという場合は、葺き替えを採用しましょう。

 

屋根修理カバー工法工事の費用相場

屋根修理カバー工法工事の費用相場

 
屋根の修理におけるカバー工法工事の「費用相場・平米単価」は、以下の通りです。

 

費用相場 110〜150万円
平米単価 13,750〜15,000円/平方メートル



※一般的な2階建て住宅・30坪の計算(屋根面積80〜100平方メートル)
※足場代を含んでいます

 
カバー工法をおこなう周辺の環境や、使用する屋根材、既存の屋根材の補修の有無などによって金額は変動するので、ご注意ください。

 

屋根修理カバー工法の耐用年数

屋根修理カバー工法の耐用年数

 
カバー工法のおよその耐用年数は「20〜30年」です。

 
以下によって年数は変動するので、20〜30年は参考程度であるとお考えください。

 

・築年数
・屋根下地や防水シートを施工したタイミング
・カバー工法で使用する屋根材

 
また、これらの他、建物が建っている環境の違いや、自然災害の有無によっても耐用年数は変動します。

 
どういった場合でも、10年を目安にプロによる点検を受け、雨漏りや劣化がないかを確認してもらい、修理の必要がないかの判断をしていただくことが必要です。

 

屋根修理カバー工法を検討するタイミング

屋根修理カバー工法を検討するタイミング

 
屋根修理におけるカバー工法を「検討するタイミング」は、以下の通りです。

 

・築10年以上経過している
・屋根材の割れや色あせが目立ってきた
・コケやカビが多く発生している

 
これらに当てはまる場合は、カバー工法の他、部分補修や塗装を検討するタイミングでもあります。

 
人間の病と同じく、軽症であればあるほど修理にかかる手間がかからず、費用を抑えられるので、節約効果が高いです。

 
また、建物としての寿命を延ばすことにも繋がるため、定期的な点検をして、適切なタイミングでカバー工法を検討し始めましょう。

 

屋根修理カバー工法のDIYは危険?

屋根修理カバー工法のDIYは危険?

 
屋根修理の際のカバー工法をDIYでおこなうのは危険です。

 
危険である理由は、次の通りとなっています。

 

・屋根は高所作業となるため転落の恐れがある
・雨漏りや腐食などを見逃す可能性が高い
・修繕費用が割高になる

 
まずは、身体的な危険についてです。

 
屋根は1階であっても5m近くの高所となり、作業中は常に転落の恐れがあります。

 
大きなケガをしたり、命に危険が及んだりする可能性が高いため、おすすめできません。

 
また、デメリット等でもお伝えしてきた通り、カバー工法は雨漏りや腐食などが起きていた場合は採用できない工事方法です。

 
もし雨漏りや腐食などを見逃してフタをしてしまった場合、雨漏りや腐食による被害を放置し続けることになり、後々の修繕費用が割高になります。

 
大事なお住まいや体を守るためにも、専門的な知識と技術をもつプロに依頼するのがおすすめです。

 

屋根修理カバー工法の屋根材をご紹介

屋根修理カバー工法の屋根材をご紹介

 
カバー工法で使うのは、主に「金属製」と「アスファルトシングル製」の屋根材です。

 

金属製 ・ガルバリウム鋼板やエスジーエル鋼板などが主流
・屋根の重さを軽減したい場合におすすめ
アスファルトシングル製 ・ガラス繊維の基材にアスファルトを含ませた素材で作られた屋根材
・コストが安い
・薄くて軽いのが特徴


 
使う屋根材によって、カバー工法にかかる費用は変動しますので、予算面や既存の屋根材との相性を考えながら、プロと相談しながら決めましょう。

 

屋根修理カバー工法でおすすめ屋根材

屋根修理におけるカバー工法でおすすめの屋根材は「エスジーエル鋼板」です。

 
エスジーエル鋼板製の主な商品は、次のようなものがあります。

 

・ニチハ:横暖ルーフαプレミアムS
・アイジー工業:スーパーガルテクト
・ケイミュー:スマートメタル

 
従来では、金属屋根といえばガルバリウム鋼板が主流でしたが、ガルバリウム鋼板をさらに改良して耐食性能を約3倍にしたエスジーエル鋼板が使われるようになりました。

 
ガルバリウム鋼板よりも、サビが発生しにくく、穴があきにくいので、長く屋根を守ってくれるため、コスパが高くおすすめです。

 

まとめ

まとめ

 
この記事では、カバー工法の工事で失敗がないように「費用やメリット」を中心に詳しく解説してきました。

 

メリット ・撤去費用・廃材処分費用がかからず、リフォーム費用を抑えられる
・屋根の断熱性・防音性・防水性が高まる
・アスベストの飛散リスクが低い
・リフォーム工事期間が短く済む
デメリット ・屋根が重くなる
・劣化が激しい場合は向いていない
カバー工法より葺き替えが適しているケース ・雨漏りが発生している
・屋根下地や防水シートを交換する必要がある
・屋根材が瓦
・カバー工法を1回施工済み


 
葺き替えよりも費用が安く抑えられ、工期が短縮できることから、人気の屋根の修理方法であるものの、デメリットや吹き替えの方が適しているケースもあります。

 
中にはあまり屋根の状態を確認せずに、工事の契約を急かしてくるような会社もあるので、

 
その会社とは契約せず、しっかり点検した上で最適なプランを提案してくれる会社に依頼しましょう。

 
専門的な知識や豊富な経験があるプロに、細かい部分までチェックしていただき、判断してもらうことで、カバー工法による失敗を防げます。

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